今日中に報告書を仕上げなければ
味に敏感でリスペリドン内用液飲まないから
お茶に混ぜて飲ませようって言ってたぞ
それはいけませんね。行ってきます。(報告書…)
不穏症状のためにリスペリドン内用液が処方されることがありますね
味に敏感な方だと飲まずに効果が得られないこともあります
リスペリドン内用液の効果を著しく落とさずに飲んでもらう方法を調べてみましょう
コンテンツ
1. リスペリドン内用液とは
リスパダール内用液の添付文書より
用法及び用量
統合失調症
通常、成人にはリスペリドンとして1回1mg(1mL)1日2回より開始し、徐々に増量する。維持量は通常1日2~6mg(2~6mL)を原則として1日2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。但し、1日量は12mg(12mL)を超えないこと。
本剤を直接服用するか、もしくは1回の服用量を水、ジュース又は汁物に混ぜて、コップ一杯(約150mL)くらいに希釈して使用すること。なお、希釈後はなるべく速やかに使用すること。
茶葉抽出飲料(紅茶、烏龍茶、日本茶等)及びコーラは、混合すると含量が低下することがあるので、希釈して使用しないこと。
2. なぜリスペリドンの含量が低下するのか
リスペリドンとカテキン類が結合することにより、不溶性物質を生成するためにリスペリドン含量が低下すると考えられています
抗精神病薬リスペリドンと茶葉カテキンとの相互作用メカニズム
https://www.jstage.jst.go.jp/article/yakushi/130/11/130_11_1589/_pdf/-char/ja
https://www.jstage.jst.go.jp/article/yakushi/132/1/132_1_145/_pdf/-char/ja
3. リスペリドン内用液は何に溶かしてよいのか
リスペリドン内用液の配合変化については各社インタビューフォームを参考にするとよいです
リスパダール内用液のインタビューフォームより
茶葉抽出飲料(紅茶、烏龍茶、日本茶等)及びコーラは、混合すると含量が低下することがあるので、希釈して使用しないこと。
このようにリスペリドンの含量が低下し作用の減弱が考えられるため
茶葉抽出飲料及びコーラには混ぜないようにしてください
リスペリドン内用液「ヨシトミ」のインタビューフォームより
茶葉抽出飲料(紅茶、烏龍茶、日本茶等)及びコーラは、混合すると含量が低下しない製品もあるのか
含量が低下しない理由は不明でした(メーカー確認)
ただし濁りが出現しているということは、不溶性物質が生成している可能性があり
混ぜることの推奨は避けたほうが無難ですね
4. まとめ
リスペリドン内用液はそのままで服用できない場合は、水やジュースに混ぜて服用することができる
製品によって配合変化が異なるため、採用メーカーのインタビューフォームを参考にして対応する